昔読んだ、もう一度読みたい話。
2004年12月9日 読書
小中と通っていた塾では、読書のための時間がありました。
国語や数学と同じように、カリキュラムが組まれていて、
たくさんの生徒が受けていました。
「小公子」
「オーヘンリー短編集」
「しろばんば」
「坊ちゃん」
「三国志」など、
さまざまな本を読みました。
朗読練習や読解、感想文の作成、漢字調べなどが中心でした。
一番宿題の量が多いのに、楽しい授業で、
塾長の面白い解説を聴きながら、
自分なりの感想を書いて書いて、書きまくっていました。
当時その塾には、灘や国公立を目指す子が多くいて、
私には正直、レベルが高すぎる塾でした。
塾生は殆ど頭の回転の速い男の子で、
女の子は12中3人でした。
休憩時間はトランプとか、ゲームの話ばかりでした。
塾においてあったので、
将棋やチェスもよくやっていましたが、
皆強くて、いつも負けていました。
漫画もたくさんありました。(三国志とか水滸伝とか伝記など
小学校のうちは何とかついて行っていましたが、
中学2年になる前に、とうとう別の塾に変わりました。
ついていけない私は、休憩時間にこっそり、
「先生、全然わかんないです」
と、よく泣いてました(苦笑
でも先生は、丁寧に教えてくださって、
「それぞれの教科が好きなれれば、それでいいよ。」
と仰いました。
塾内テストでも、成績が廊下に貼り出されていました。
同じクラスの子は、塾内でもTOPの子ばかりで、
よく名前が書かれていました。
兵庫模試というテストでも、知っている子の名前ばかりでした。
そういう勉強では、全く、歯が立ちませんでした。
教科書を開くのさえ嫌になったこともあるし、
公式を覚えようなんて、そんな気力もなくなるほどでした。
負けるもんか!と頑張った時期も無い事は無いんですが・・・
彼らは今、みんな東京に住んでるらしいです。
連絡取るほど仲良くなかったし、友達伝いにしか、聞いてませんが。
でも、今は懐かしい。
あれだけ頑張る人の中で、たまに褒められたりした記憶もあって、
幸せな時間でした。
嫌いな子ばっかりだったけど、それがなんだか、懐かしいな。
前置きが長くなりましたね(汗
そんな時間の中で、今もよく読んでいるのが、
オーヘンリーの短編集。
その中の「賢者の贈りもの」が、私には、特別な話です。
一度、CMにも使われていました。
-------------------------------------------------
ある年のクリスマス。
貧乏で、夫ジムにプレゼントを買うお金がないことを知った
妻デラは、自分の髪を質に入れることを決意しました。
とび色で腰まで届く美しい、長い髪を切り落としました。
髪を売ったお金で、デラは
ジムの持っている懐中時計にピッタリの、プラチナの時計鎖を手に入れました。
「たったあれだけのお金で、何をプレゼントできたって言うの?」
自慢の髪を切ったデラは、不安に思いながらも、
「ジムは、髪を切ってしまった私を綺麗だと言ってくれるかしら。大丈夫よね。ちょっと、髪が短くなっただけだもの。」
と心を落ち着かせながら、ジムの帰りを待っていました。
まもなく、ジムは帰ってきました。
短い髪の妻を見て、彼は驚きました。
何も言わず、ジムはデラへのクリスマスプレゼントの包みを渡しました。
中には、デラの失われた長髪にぴったりの、
べっこうの髪飾りが入っていました。
「私の髪は、伸びるのがとっても早いのよ。」
動揺しつつも、デラは喜びました。
そして、あの時計鎖の入った包みを、ジムに渡しました。
ジムは中身を見て、
「クリスマスプレゼントは、暫くしまっておこう」
といいました。
彼は、懐中時計を売って、デラへの髪飾りを買っていたのでした。
-------------------------------------------------
温かいけれど、切ない。
辛い事があったら、この物語を読んでいます。
辛い経験は、きっと、未来に役に立つ。
塾で学んだ事は、私にとって原点だし、
勉強が嫌だと思っていても、
本を読む時間は一番幸せだった。
辛い事があっても、きっとその中には、喜びもあると思うから。
塾の勉強とこの物語は全然、繋がる所は無いけれど、
私にとっては、
これ以上、勇気をもらえる話はありません。
幸せになりたいと願って、
その結果が、複雑なものでも、
幸せを求めた、その姿は、美しいんじゃないだろうかと
思うから。
国語や数学と同じように、カリキュラムが組まれていて、
たくさんの生徒が受けていました。
「小公子」
「オーヘンリー短編集」
「しろばんば」
「坊ちゃん」
「三国志」など、
さまざまな本を読みました。
朗読練習や読解、感想文の作成、漢字調べなどが中心でした。
一番宿題の量が多いのに、楽しい授業で、
塾長の面白い解説を聴きながら、
自分なりの感想を書いて書いて、書きまくっていました。
当時その塾には、灘や国公立を目指す子が多くいて、
私には正直、レベルが高すぎる塾でした。
塾生は殆ど頭の回転の速い男の子で、
女の子は12中3人でした。
休憩時間はトランプとか、ゲームの話ばかりでした。
塾においてあったので、
将棋やチェスもよくやっていましたが、
皆強くて、いつも負けていました。
漫画もたくさんありました。(三国志とか水滸伝とか伝記など
小学校のうちは何とかついて行っていましたが、
中学2年になる前に、とうとう別の塾に変わりました。
ついていけない私は、休憩時間にこっそり、
「先生、全然わかんないです」
と、よく泣いてました(苦笑
でも先生は、丁寧に教えてくださって、
「それぞれの教科が好きなれれば、それでいいよ。」
と仰いました。
塾内テストでも、成績が廊下に貼り出されていました。
同じクラスの子は、塾内でもTOPの子ばかりで、
よく名前が書かれていました。
兵庫模試というテストでも、知っている子の名前ばかりでした。
そういう勉強では、全く、歯が立ちませんでした。
教科書を開くのさえ嫌になったこともあるし、
公式を覚えようなんて、そんな気力もなくなるほどでした。
負けるもんか!と頑張った時期も無い事は無いんですが・・・
彼らは今、みんな東京に住んでるらしいです。
連絡取るほど仲良くなかったし、友達伝いにしか、聞いてませんが。
でも、今は懐かしい。
あれだけ頑張る人の中で、たまに褒められたりした記憶もあって、
幸せな時間でした。
嫌いな子ばっかりだったけど、それがなんだか、懐かしいな。
前置きが長くなりましたね(汗
そんな時間の中で、今もよく読んでいるのが、
オーヘンリーの短編集。
その中の「賢者の贈りもの」が、私には、特別な話です。
一度、CMにも使われていました。
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ある年のクリスマス。
貧乏で、夫ジムにプレゼントを買うお金がないことを知った
妻デラは、自分の髪を質に入れることを決意しました。
とび色で腰まで届く美しい、長い髪を切り落としました。
髪を売ったお金で、デラは
ジムの持っている懐中時計にピッタリの、プラチナの時計鎖を手に入れました。
「たったあれだけのお金で、何をプレゼントできたって言うの?」
自慢の髪を切ったデラは、不安に思いながらも、
「ジムは、髪を切ってしまった私を綺麗だと言ってくれるかしら。大丈夫よね。ちょっと、髪が短くなっただけだもの。」
と心を落ち着かせながら、ジムの帰りを待っていました。
まもなく、ジムは帰ってきました。
短い髪の妻を見て、彼は驚きました。
何も言わず、ジムはデラへのクリスマスプレゼントの包みを渡しました。
中には、デラの失われた長髪にぴったりの、
べっこうの髪飾りが入っていました。
「私の髪は、伸びるのがとっても早いのよ。」
動揺しつつも、デラは喜びました。
そして、あの時計鎖の入った包みを、ジムに渡しました。
ジムは中身を見て、
「クリスマスプレゼントは、暫くしまっておこう」
といいました。
彼は、懐中時計を売って、デラへの髪飾りを買っていたのでした。
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温かいけれど、切ない。
辛い事があったら、この物語を読んでいます。
辛い経験は、きっと、未来に役に立つ。
塾で学んだ事は、私にとって原点だし、
勉強が嫌だと思っていても、
本を読む時間は一番幸せだった。
辛い事があっても、きっとその中には、喜びもあると思うから。
塾の勉強とこの物語は全然、繋がる所は無いけれど、
私にとっては、
これ以上、勇気をもらえる話はありません。
幸せになりたいと願って、
その結果が、複雑なものでも、
幸せを求めた、その姿は、美しいんじゃないだろうかと
思うから。
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